Android Bazaar and Conference 2012 Spring に行って来ました

ABC2012で参加したセッションのメモや感想をつらつらと

イベントの内容や講演資料は公式に上がってたりします
http://www.android-group.jp/conference/abc2012s/

  • 変貌するWebの世界 -- クラウドとクラウド・デバイスのインパクト(日本Androidの会 会長/丸山 不二夫)
    • 制御信号について
      • PCに比べてスマホはデータ量に対する制御信号比率が高い
      • これはFast Dormancyというバッテリ消耗を抑える仕組みがあるため
      • コネクションをすぐに解放してIdle状態を保とうとする
      • iOS4.1に比べるとAndroid2.3の方が制御信号多いんだけどAndroid 4.0でだいぶ改善された
    • Webについて
      • 現在はネイティブアプリ主流だけどWebにシフトしていくだろう
      • HTML5がキーとなる
      • 現状のHTTPのトラフィックはヘッダーのオーバヘッドが大きい
      • WebSocketはオーバヘッドを極力低減している。WebSocketつかいましょう


総務省の基調講演は途中で抜けてあまり聴いてないので割愛

  • スマートフォン時代における新たな広告収益戦略(グーグル株式会社 オンラインパートナーシップグループ/坂本達夫)
    • DLされているアプリについて
      • DLしたことある人→無料:96%, 有料:48%
      • DLしたアプリの数→無料:27.7本, 有料:4.8本
      • 有料アプリのみをターゲットにした時点で半数以上のユーザには触ってもらえない
    • 収益モデルについて
      • 有料アプリ(DL時)、アプリ内課金、広告
      • 有料、無料+広告といったアプローチもよくある
    • 広告モデルのポイント
      • 広告を入れる前提のUI設計
      • ユーザの操作を阻害しない
      • アプリ作ってから広告を後付けすると評価下がるし大変
    • Permissionについて
      • Permission自体はJavaの機能
      • Permissionだけでは同意したことにならない
    • 同意確認について
      • 個別的選択オプトイン
      • アプリ使用中に該当機能を使用するときに同意確認
    • 端末IDについて
      • 端末IDは不要、収集するべきではない
      • 端末IDは偽装可能
      • アプリ内でローカルなIDを使用して識別する
  • 「ADB(Android Debug Bridge) そのしくみから応用まで」(京都マイクロコンピュータ株式会社/小林哲之)
    • adbの構成について
      • adb client: adbコマンド
      • adbd: target device側のdaemon
      • adb server: clientとadbdを中継するproxy的な役割
    • adb serverについて
      • clientとadbd間にコネクションをはる
      • USB/TCPどちらも可能 → clientでは通信経路を考える必要なし
    • Android 4.0のadbについて
      • 4.0からはtarget device上でadb clientを使えるようになった
      • Android端末でAndroid端末のdebugとか
  • 検証、SEAndroid(Android セキュリティ部/矢倉大夢)
    • SELinuxについて
      • カーネルレイヤでパーミッションを操作
      • rootに対してもアクセス制限可能
      • 他のプロセスへの干渉を抑制出来る
      • hogehogeの脆弱性をついて他プロセスにアクセス、などに効果的
    • SEAndroidについて
      • ベースはSELinux
      • アプリによる権限昇格防止、データ漏洩の防止
      • コンテキストによってデータを保護
      • /system/bin以下はどのユーザも書き込めない
      • root取られても大丈夫、そもそも脆弱性つきにくいからroot取りづらい
      • アプリから他アプリへの干渉を避けれる
      • ただしコンテキストはきちんと設定する必要あり(デフォルトでも堅牢)

初めてABCに参加したけど技術的なセッションの他にマネタイズなどの
ビジネス系なセッションが多かったのが印象的だった。
もちろんコアなセッションもあって人気なものは5分前満席って状態も。
実は一番聴きたかったセッションが満席で入れなかったりしてアレだった。

別件があったので最後まで居れなかったのだけど知識不足を感じるにはとても満足で良かった。
もし次があればもっと技術寄りなやつとかUIなんかを中心に回ってみたい。